令和元年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧
令和元年度の研修講座
研修講座
No.8 通常学級における算数につまずきのある子への支援
-子どもたちの「困った!」に応じた具体的な応援方法を考えよう-
実施日
令和元年7月31日(水)10:00~16:00
会場
福井県立看護専門学校
講 師
福岡県飯塚市立 飯塚小学校教諭
飯塚市通級指導教室担当 杉本 陽子 氏
講師紹介
飯塚市発達支援アドバイザー、MIMコーディネーター、特別支援教育士、小学校の通常学級担任、特別支援学級担任を経て、平成1 9 年度から飯塚市LD・ADHD通級指導教室を担当。主な著書:「特別支援教育はじめのいっぽ!算数のじかん」(学研)「なにがちがうの?LD(学習障害)の子の見え方・感じ方(ミネルヴァ書房)
受講のポイント
通常学級に在籍する「数の概念がつかみにくい子」「計算が苦手な子」「意味の理解が苦手な子」など、数につまずきのある子どもの困難の背景に応じた指導方法や支援数具について講義と演習を通して学ぶ。
参加者
98名
講座概要
飯塚市立飯塚小学校教諭で、飯塚市通級指導教室担当の 杉本 陽子 氏から「子どもたちに『わかった!』の笑顔を届けよう」「子どもたちに『できた!』の自信を届けよう」というタイトルで、講義・演習をいただきました。
午前は、杉本先生が担当されている飯塚小学校の通級指導教室の環境設定について、子どもたちとのエピソードを絶妙の語り口で織り交ぜながら、写真で紹介していただきました。次に、「数の概念のつかめない子」「計算が苦手な子」「意味の理解が苦手な子」について、指導に適した教材を紹介していただき、実際にその教材を使っての学習やゲームを3人グループの演習で行いました。教材紹介や演習の合間に語られる「なぜ、この教材を作ったか」についての経緯や実際に使ってみての子どもたちとのやりとりの動画に、会場からは感嘆の声や笑いが常にあふれていました。
午後は、「1年生 たしざん・ひきざん」「2年生 かけざん」「2~5年生 単位の換算」「4年生 面積」「5年生 分数のかけ算」など、学年ごとにつまずきやすい内容について教材紹介をしていただき、演習を行いました。また、教材によっては、実際にどんな材料が必要か、どのように作っていくかについて、動画で説明していただきました。さらに、「見え方に困難がある子」については、簡単に取り入れられるビジョン・トレーニングや、不器用な子が使いやすいコンパスにするためのちょっとした工夫についても教えていただきました。
最後に、「教材作りには、大人の意見より子どもの意見を取り入れます。一人の困っている子に使える教材が、他の子にも使える教材になります。」という、杉本先生の子どもたちと教材への熱い思いを伝えていただきました。
備考
右下の「詳細を表示」をクリックすると講座の概要,当日の様子(写真),参加者の声等が表示されます。
参加者の声
・2学期から実際に使ってみたいと思える教材ばかりでした。自分の引き出しが増えたような気がして、大変充実した一日でした。
・子どもの姿から、教材として使う物、使い方、大きさ、時間を変えていく。教材の良し悪しは子どもから学ぶという先生の言葉に、とても共感しました。
・ほんの少しのアイディアと工夫で、子どもたちの「分かった!」「楽しい!」「なるほど!」が得られるということが分かり、授業に悩んでいる自分の困り感を解消できました。
・「迷子にさせない」という先生の言葉が象徴しているように、配慮が必要な子どもたちへの温かい視線と支援が盛りだくさんの研修でした。
カウンタ
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