令和元年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

昨年度以前の研修講座の報告


  
平成24年度  平成25年度  平成26年度  平成27年度  平成28年度   平成29年度       
       
        
平成30年度 
 

令和元年度の研修講座

研修講座

No.12  自閉スペクトラム症の理解と支援  定員150名

実施日

令和元年8月8日(木)10:00~16:00

会場

福井県立大学共通講義棟

講 師

福井大学大学院 教育学研究科 

准教授  新井 豊吉

講師紹介
臨床発達心理士SV。公認心理士。東京都内の小学校特別支援学級,特別支援学校等に長く勤務し,東京都立あきる野学園主任教諭,十文字学園女子大学非常勤講師を経て,現職。福井はもちろん、全国各地の学校や福祉施設のスーパーバイザーとして活躍している。
受講のポイント
自閉スペクトラム症の児童・生徒の特性やかかわり方・個に応じた支援方法、授業づくりについてなど、様々な事例の紹介や演習を通して学ぶ。
参加者
174名
講座概要
 福井大学大学院 連合教職開発研究科 准教授の新井豊吉先生より「自閉スペクトラム症の理解と支援」というタイトルで講義・演習をいただきました。
 午前は、自閉スペクトラム症の児童・生徒の特性やかかわり方について、新井先生の豊富な実践事例を映像で紹介していただきながら、分かりやすくご講義いただきました。児童・生徒が本当に自分の意志で選択したり決定したりして活動しているかどうか確認する必要があり、自分のペースで主体的に動ける環境を整えることが大事であるという話がありました。また、当事者の、自分自身の困りについて語っている映像や絵本を紹介され、より自閉症の方々の文化を理解することができました。
 午後は、個に応じた具体的な支援について、構造化とは、自閉症の人が安心して生活できるための環境作りであり、一人ひとりに合った構造化が必要であるという話がありました。具体的なワークシステムや教材の紹介をしていただき、自発的なコミュニケーションの大切さについても教えていただきました。その後、時間いっぱい様々な事例を紹介していただきながら、「問題行動を減らすにはプラスの行動を増やすこと」「当事者だけを変えようとせず支援者の意識や体制も考え直すこと」「得意な面を伸ばし苦手なことは楽しく学ぶこと」など大切なポイントをユーモアを交えて話されることで、楽しく学ばせていただきました。
備考
右下の「詳細を表示」をクリックすると講座の概要,当日の様子(写真),参加者の声等が表示されます。
参加者の声
・教師としての長年の経験から豊富な事例を交えながら、分かりやすく講義をしていただき、大変興味を持って聞くことができました。その子その子に合わせた支援の例を紹介していただき、とても勉強になりました。
・自閉症児の特性や支援者のかかわり方についてビデオなどを交えながら、分かりやすく解説していただきました。ついしてしまいがちな誤った支援についても改めて確認できました。
・当事者の方がつらさを語っている姿を見て、困っていることをしっかり受け止められるようにしなければいけないと感じました。通常学級にいる自閉スペクトラム症の児童をうまく支援していけるようにしていきたいと改めて感じました。
・「自己決定を本当にさせているのかどうか」「教員が無意識に圧をかけて行動選択をさせているのではないか」など自分の指導を振り返り反省しました。
・自閉症の子のこだわりはなくそうとするのではなく、よいこだわりに変えていくという発想の転換はとても大切だと思いました。自閉症の子に対して、一人で過ごす時間を充実させないといけないという話が心に残りました。
・自分が分かりやすいと思うことが相手にとってそうとは限らないということを心にとめておきたいです。一時的な結果だけを見て満足するのではなく、本当に相手が理解しているのか、どう思っているのかなど、行動をよく見て判断していきたいと思いました。

カウンタ

COUNTER 17035