平成29年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

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H29 研修講座

研修講座

No.1  子ども理解から始める自立活動(特支校)

      -個性を認め、支え合う関係づくり-

実施日
平成29年8月1日(火)10:00~16:00
会場
福井県特別支援教育センター
講 師
関西国際大学大学院
教授  中尾 繁樹 
講師紹介
大阪教育大学教育学部卒業。神戸市の小学校教員を18年間、同教育委員会の委員を9年間務めた後、平成20年から現職。豊富な現場経験を生かして学生を指導する一方、特別支援教育の専門家として全国を飛び回り、公開講座の講師や自治体の専門家チームの相談員として現役教員の指導、育成にもあたっておられます。主な著書:「『特別』ではない特別支援教育2みんなの『自立活動』特別支援学校編」(明治図書)、「『特別』ではない特別支援教育3『自立活動』特別支援学級・通級指導教室、通常の学級編」(明治図書)など多数。
受講のポイント
子どもたちの困っている背景を知ることで、ニーズに合った指導方法が得られます。事例の紹介を通して、子どもの理解のポイントとかかわり合いを深める関係づくりにつながる具体的指導法を学びます。
参加者
参加者合計 52名
講座概要
 関西国際大学大学院教授の 中尾 繁樹 氏から、「自立活動を考える際のポイント」や「姿勢や体の動きからみる子ども理解」についてご講義いただきました。講座の最初に、「子どもに良い実践を行うには、まず教師が自分の実践を『良くできた』と評価できることが大切である。そのために特別支援教育の専門性を高めることが不可欠」と話され、専門性を向上するための様々な内容を網羅してくださいました。
 午前は、海外の特別支援教育の動向について、写真や事例を挙げながらご紹介いただきました。欧米では個別の教育支援計画が数十枚にわたって詳しく作成されていること、個別の教育支援計画で立てた目標が達成されたかどうかを指導後に毎回評価していることなどを挙げ、個別の教育支援計画作成にとどめず、評価と目標の見直しを丁寧に行うことが大切であると話されました。
 また、実際の授業風景の写真を見て、子どもの困難さの背景を読み取る視点についてお話いただきました。子どもの姿勢や視線など、中尾先生が指導主事として各校を巡回された際の実態把握の視点を教えていただき、子どもの実態把握においては、より多くの視点をもつことが大切であるとのお話をいただきました。
 午後からは、体の動きを通して子どもにアプローチする方法について、実技を交えて教えていただきました。体を緩める方法、バランスを整える方法などを、受講者がペアやグループになって互いに実践しながら学びました。また、新学習指導要領を話題に挙げ、自立活動の項目が1つ増えることやその詳細についてご教示と、学習指導要領を読んでみるようアドバイスをいただきました。
備考
右下の「詳細を表示」をクリックすると講座の概要、当日の様子(写真)、参加者の声等が表示されます。
参加者の声
・自立活動においては、子どもの実態を捉えるための視点を多く持ち、目の前の子どもの
 実態や困りに気づくことが、いかに大切かを痛感しました。
・事例や実技が豊富で、担当する子どもに重ね合わせながら拝聴することができました。
・新学期になったら、担当する子どもたちの体の使い方をよく観察し、触れたり緊張をほ
 ぐしたりする実践に挑戦したいと思いました。
・できないのは子どもに理由があるのではなく、自分の指導に不十分な点があるからだと
 認識しました。
・新学習指導要領の解説を購入して勉強したいと思います。