平成29年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

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H29 研修講座

研修講座
No.3  通常学級のユニバーサルデザインプラン ZERO
     一
授業、教室環境、人的環境のUD
実施日
平成29年8月23日(水)10:00~16:00
会場
ふくい健康の森 生きがい交流センター
講 師
星槎大学大学院
准教授  阿部 利彦 
講師紹介
早稲田大学人間科学部卒業。東京国際大学大学院社会学研究科修了。現在、埼玉県特別支援教育推進委員会委員長、日本授業UD学会理事。 埼玉県所沢市教育委員会「健やか輝き支援室」支援委員、星槎大学非常勤講師を経て現職に至っておられます。発達障がいのある子どもたちのサポート方法や、子どもたちの魅力について、全国各地で講演会・研修講師を務められるとともに、テレビ出演、執筆活動もされています。主な著書:「通常学級のユニバーサルデザイン プランZEROおよびZERO2」(東洋館出版)、『発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画』(ぶどう社)、「クラスで気になる子の支援ズバッと解決ファイル」(金子書房)、「気になる子の体育つまずき解決BOOK」(学研)など。
受講のポイント
優れた授業、ユニバーサルデザイン化された授業には、共通して「ひきつける」「むすびつける」「方向づける」「そろえる」「実感させる」と いう5つのテクニックが存在しています。それらのテクニックが授業でどのように有効なのか、気になる子への支援の視点や、望ましい子ども同士のかかわりについて学びます。
参加者
参加者合計 271名
講座概要
  星槎大学大学院、准教授 阿部利彦 氏から、「通常学級のユニバーサルデザイン理論編」「通常学級のユニバーサルデザイン授業実践編」について、ご講義をいただきました。
  午前は「教育のユニバーサルデザインの基本的な考え方、教室環境のUD化」の講義でした。教育のユニバーサルデザインとは、子どもたちが興味をもち、心と体を動かせるような授業を展開することであり、より多くの子どもたちにとって分かりやすく、学びやすく配慮された教育のデザインであると話されました。一人ひとりの子どもに対して必要な手立てを考えていけば、ユニバーサルデザインにつながるが、教師にも負担がないことも大切であるとのことでした。また、高等学校では授業力の向上を教育のユニバーサルデザインの視点から目指すこと、学力が低いからと言って、授業内容を低いレベルにするのではなく、丁寧に教えること、また、失敗経験を多く積んでいることから、間違えることは大事なことであると本人に何度も伝え、失敗の恐怖を取り除く必要があると話されました。
  午後は、「人的環境のUD化」についてのお話でした。気になる子どもの周辺には「わざと刺激する子」など様々なタイプの子どもがいて、そういった子どもに対応しながら学級経営をする必要性や、教科学習の中でソーシャルスキルを育てることなど、新しい視点からの話がありました。また、子どもをひきつける視覚化の具体的な方法の紹介や、授業内容を自分事にする=むすびつけることなど、参加者が自分の授業をより分かりやすい授業にする視点をたくさんいただきました。
  研修中、随所にペアトークの場面が設けられ、参加者が主体的、対話的に参加できる工夫があり、阿部先生のUD化された講義に魅了される1日でした。
備考
右下の「詳細を表示」をクリックすると講座の概要、当日の様子(写真)、参加者の声等が表示されます。
参加者の声
・UDの基礎的なことから丁寧にレクチャーしてくださり、分かりやすかったです。
・ペアトークが多くあり、楽しく参加できました。
・これまで、頭の中にあった知識が整理され、改めてUD化の大切さを確認できました。
・具体的な写真や映像があり、自分も2学期から取り入れたいと思える実践がたくさんありました。
・子どもたちへの発問の仕方を見直してみようと思いました。
・誤答の価値を見出すことや、どの子も安心して間違えることができる雰囲気づくりをしなければいけないと気づかされました。
・子どもをひきつける方法を効果的に使って、興味をもたせながら授業を展開したいと思いました。