平成29年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

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H29 研修講座

研修講座
No.15  保護者との関係づくり(幼保・小)
      一保護者のニーズに応じたかかわり方を大切に- ※幼児教育支援センターとの連携講座
実施日
平成29年8月9日(水)13:00~16:00
会場
福井県立大学 共通講義棟
講 師
福井大学教育学部
准教授  竹内 惠子 
講師紹介
福井医科大学(現福井大学)卒業後、同附属病院小児科に勤務。県外での病院小児科勤務等を経て、平成10年より現職。教育学部で学生指導に従事する一方、小児科医として診療・乳幼児健診・発達相談に携わる。乳幼児期の子どもの発達支援、育児支援、保育者の専門性向上を研究テーマとしている。園に出向いたり定期的に研究会を行ったりしながら、園の先生方と一緒に、より良い保育の検討を行っておられます。主な著書:「みるよむ生涯臨床心理学」(北大路書房)、「児童学辞典] (丸善出版)
受講のポイント
子どもの相談に来る保護者のニーズは、話を聞いてほしい、具体的なアドバイスがほしいなど様々です。そうしたニーズに応じて、保護者と一緒に子ども理解を進めるための視点や方法について学びます。
参加者
参加者 175名
講座概要
    福井大学教育学部准教授の 竹内惠子 氏から、「保護者の子育てにどうかかかわっていくか」と題したご講義をいただきました。
    まず、保護者と話し合いを進めていくうえでのポイントをいくつかお話くださいました。一つ目のポイントは、人は表情や動作など、言語以外の多くの手段でコミュニケーションをとっているため、相手の表情や様子を見ながら話をすることが大切であるということです。二つ目は、保護者が、同じような主訴で相談に来られても、保護者が子どもにどう向き合っているのか、どのように考えているのか、何が聞きたいのかなど、それぞれのケースによって異なるため、保護者の育て方や家族との関係性なども大きく影響しているということです。保護者のニーズを見極め、引き出していくことの必要性を、具体的な事例をもとに考えることができました。
    三つ目は、保護者と保育士や教師では、子どもの見方やかかわり方などで、ずれが生じることは当たり前のことであるとのことです。それぞれの立場でできることを話し合いながら、歩み寄っていくことの大切さを教えていただきました。保護者と話ができる適切な時期を探しながら、子どもの気がかりさを早期に発見し、介入することの必要性とともに、「待つ」ことも介入の一つであることも教えていただきました。
    子育ては子どもと保護者の協働作業であり、子どもの育ちを支えることが、保護者を支えることにつながることを改めて感じることができました。
備考
右下の「詳細を表示」をクリックすると講座の概要、当日の様子(写真)、参加者の声等が表示されます。
参加者の声
・保護者との話し合いでは、今までは自分が伝えたいことを最優先して話を進めていました。保護者が聞きたいと思っていることを引き出すことを心がけたいと思います。
・保護者の育児力が育つように、これからも、子どもの育ちを保護者と一緒に支えていきたいと思います。
・「保護者とずれが生じることは当たり前」という考え方からスタートすることで、保護者に歩み寄ることができるように感じました。
・自分にとって当り前のことが、相手には通用しないことを改めて感じました。目の前の保護者が、何を聞きたいと思っているのか、また保護者の思いをしっかり見極めていきたいと思います。
・保護者との話し合いでなかなか前進しないことも多く、焦りを感じることがありますが、「待つ」ことも大切ということが分かりました。