平成28年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

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H28度 研修講座報告

研修講座
No12 ユニバーサルデザインによる保育  【終了】
     -子どもたちの発達を捉えるための園内および小学校との連携-
実施日
平成28年7月26日(火)10:00~16:00
会場
福井県立大学 交流センター
講 師
大阪府立大学
准教授  里見 恵子
講師紹介
北海道生まれ。北海道教育大学言語障害児教育教員養成課程修了後、北海道白老町立白老小学校ことばの教室を担任される。その後、米国コロラド大学インリアル・セミナーに参加。大阪教育大学研究生修了後、大阪市更生療育センターに言語療法士として勤務され、大阪府立大学社会福祉学科講師を経て、現職。日本インリアル研究会事務局長。日本LD学会副理事長。専攻分野は、乳児保育、障害児保育、言語コミュニケ―ション障害学。主な著書:「保育における特別支援」、「実践インリアルアプローチ事例集」、「図説LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導」(すべて日本文化科学社)
受講のポイント
園内の気になる子どもを含めた、すべての子どもの発達を促すユニバーサルデザインによる保育について考えます。また、園全体での支援体制や、学校や保護者との連携、就学支援について学びます。
参加者
67名
講座概要
大阪府立大学准教授の里見恵子先生から、発達障害の子どもたちにとって、幼稚園・保育園が居心地のよい場所になるための手立てや、就学に向けた保護者への支援、その連携のあり方について御講義いただきました。午前中は、ダウン症や発達障害の子どもの特性、その特性に応じた配慮や支援について、指導場面のビデオや支援教材、環境整備の写真を織り交ぜて、具体的にお話をいただきました。午後は保護者と向き合うために、障害のある子どもをもつ保護者の揺れ動く心情を理解することの大切さについて説明がありました。そして、発達障害が疑われる場合は、乳幼児期から予防的にかかわり、子どもの様子を伝えるときを保護者とのコミュニケーションのチャンスと捉えて、理解を徐々に促していくことなども必要であるとのことでした。また、保護者とのより良い連携のために、個別の指導計画を活用し、園でできる就学準備を進めていくことが大切である、ということも教えていただきました。
参加者の声

・発達障害の子どもたちに対する支援や保護者理解・支援について、具体例とともにお話いただき、とても分かりやすかったです。

・クラスのルールを決めるという点や、発達障害に気づき予防的にかかわるために3歳から5歳が重要な時期であるという点が、コーディネーターとして保育所・園にアドバイスをする上で、とても参考になりました。

・子どものことを思ってやっているつもりでも、自分がその子の特性を十分に理解できていなかったり、特性に合わない叱り方をしてしまっていたりしたことに、気づかされました。

・子どもの気になる点をどう保護者に伝えるかばかりを考えていましたが、保護者の思いをくみ取り、障害受容の段階を考慮することが大切だと分かりました。