平成28年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

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H28度 研修講座報告

研修講座
No16 気がかりな子のサポート  【終了】
     -算数のつまずきの原因を知り、適切な指導・支援について学ぼう!-

実施日
平成28年7月29日(金)13:30~16:30
会場
嶺南教育事務所
講 師
藍野大学
教授  若宮 英司
講師紹介

受講のポイント

参加者
22名
講座概要

 藍野大学教授の若宮英司先生から、算数障害の理解と指導について講義をしていただきました。前半は、「数の概念」の発達、「計算」の2つのメカニズム(数的事実と計算手続き)、3種類の「算数的推論」と「文章題」を解く4段階のプロセスについて、具体例を交えたお話でした。観察や客観的なアセスメントによる評価を行い、計算や文章題のつまずきの要因を丁寧に分析することの大切さについて学びました。

 後半は、「どのようなつまずきに対する援助か」を意識しながら指導すること、九九表や計算方法の提示、具体物の使用など「みんなと違う方法」を認めてもよいとの提案がありました。また、覚えさせるのではなく「意味を理解させる」こと、答えを導く過程や方法を理解させること、「この方法を使えばできる」という実感をもたせることの重要性を学びました。
 このように、今後の実践に役立つ具体的な視点や方法についてたくさんご紹介いただき、充実した研修となりました。

参加者の声

・一括して「文章題が苦手な児童」と見るのではなく、どんな要因でつまずき、どのような支援が必要なのか、一人一人に合わせて考えなければならないと感じました。

・「計算の意味をことばや図で書いておき、数の動きと演算を結びつけられるようにする」ことが、今後の指導に役立つと感じました。

・計算でつまずきが見られる場合、「自動化の弱さ」があるために、すばやく思い出せないということが分かりました。

・「特異的発達障害診断・治療のための実践ガイドライン」を使って、どこにつまずいているのか、早速アセスメントをとりたいと感じました。

・数だけでなく、文章や言葉の意味理解ができているかどうかも含めてよく観察し、個に合わせた手だてが大切だと実感しました。

・算数が苦手な児童を理解するために、今回学んだことを、職員間で共通理解することも必要だと思いました。