平成28年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧
カウンタ
H28度 研修講座報告
-知的障害・自閉症教育における確かな授業づくり-
村中 智彦 氏
上越教育大学准教授の村中智彦先生を講師に、講義と演習が行われました。午前は行動問題の捉え方と適切な支援について、午後からは「困った」から「わかる、動ける」に変わる授業づくりの考え方と方法についての内容でした。 行動問題については、どの場面の、どんな行動が問題なのかを捉え直すことが必要であることが話されました。ひとまず逃げようとする「逃避」や人に構ってもらおうとする「注目」などの行動問題も、行動の捉え直しをするとともに、その対応として、本人にかみくだいて具体的に話すなど「わかる・伝わる」教示が必要である。このような行動問題の事後対応と同時に、適切な行動を増やしていくことで、行動問題を減らすことにつなげていくこと、子どもができる活動を授業の中に組み込み、授業への参加度を上げていくことも大切だとのことです。 授業づくりのポイントとして、子ども自身の行動を引き出すため、物や人の支援を徐々に薄めていくような調整をしていくことを挙げてくださいました。また、TT支援がある場合は、TTをうまく機能させるため、それぞれの教員の立ち位置の確認や子どもの参加状況をできるだけ声に出して報告し合うことなどもポイントとして挙げられました。 |
・事例を紹介しながら、子どもの行動理解のポイントや支援の仕方について、わかりやすくお話してくださり、大変勉強になりました。 ・質疑応答や演習などにより、行動問題が起きやすい場面のイメージができ、理解しやすかったです。 ・子どもとの距離感や手がかりの提示について、自分の対応を振り返る機会となりました。過剰な支援ではなく、適切な支援を行うことを意識して実践していきたいです。 ・教師間の役割分担をしっかり行い、授業の展開に応じて、柔軟に役割を切り替えるなど連携を大切にし、子どもがわかって動ける活動場面を増やしていきたいです。 |