平成28年度 福井県特別支援教育センター 研修講座一覧

昨年度以前の研修講座の報告


◆過去の研修講座の報告はこちらから
       →  
平成24年度  平成25年度  平成26年度  平成27年度  平成28年度   平成29年度 
                                           平成30年度       平成31年度 
 

カウンタ

COUNTER 30169

H28度 研修講座報告

研修講座
No5 特別支援教育を学校の中心に…終了 
      -学校運営を考える-
実施日
平成28年5月20日(金)14:30~16:30
会場
福井県立大学交流センター
講 師
甲賀市立甲南中部小学校
校長  小西 喜朗
講師紹介
兵庫教育大学大学院修士課程(学校教育専攻)を修了。滋賀県内小学校の担任や特別支援学級、ことばの通級指導教室を経て、平成13年より湖南市教育委員会学校教育課指導主事、平成19年より湖南市発達支援室参事を歴任され、湖南市における乳幼児から就労までの一貫した発達支援システム構築に尽力されました。平成22年より滋賀大学教育学部附属特別支援学校副校長に着任された後、平成26年より現職。日本LD学会、音声言語医学会、教育心理学会、発達心理学会等に所属。主な著書:「特別支援教育総論」(守屋國光編、分担執筆、風間書房、2015)、「特別支援学校のセンター的機能」(柘植雅義他編、分担執筆、ジアーズ教育新社、2012 )
受講のポイント
多様な子どもたち一人一人を大切にした学級経営や授業づくりを学校ぐるみで進めていくための方法や管理職の役割について、近年注目を集めている授業のユニバーサルデザイン化とも関連づけながら学びます。
参加者

講座概要
滋賀県甲賀市立甲南中部小学校校長の小西喜朗先生より、管理職が特別支援教育の視点から学校運営を考えるにあたり、必要な視点や姿勢について御講義いただきました。まず、特別支援教育体制整備にかかわる国の動向に関連して、インクルーシブ教育システム構築の推進の根拠となる法令や障害者差別解消法についての説明がありました。また、支援を要する子どもの実態把握をする際、気になる行動とその背景をとらえ、望ましい行動に導き成功体験を積ませていく、いわゆる行動分析に基づいたストラテジーシートを紹介されました。それをケース会に活用しながら、関係者で共通理解を図り対応していくことが有効であるとのことです。さらに、支援の定期的な見直しも必要で、そのために授業の工夫や改善に取り組み、授業の質を向上させること、個別の支援計画を作成して支援の連続性をもたせることが求められていく点にも言及されました。講義の最後に、本講座のタイトルにもある「特別支援教育を学校の中心に」据えるということは、あきらめない、抱え込まない、チームワークの3つの姿勢で学校運営に当たることであると温かいエールをいただき、閉講しました。
参加者の声

・講義をお聞きして、ケース会での論点や個別の支援計画作成の見直しの重要性を改めて感じました。

・行動分析の考え方やストラテジーシートをケース会に使いたいと思います。

・ケース会においては、校内で統一した記録用紙で保存していくことの大切さを痛感しました。

・支援を要する子どもの具体的な対応の話を、本校の児童と重ねながら聞くことができました。

・特別支援教育に視点を当てた学校運営では、学校のすべての子どもに自己有能感を持たせるという点が必要であると再認識しました。

・早速、校内教職員に伝達したいと思います